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コロナ禍、断食ニーズで再注目 市場は底打ち、490億円に回復(特集/酵素・酵母)

昨年の酵素・酵母食品市場は、490億円で前年比を上回った。通販チャネルが堅調に推移したほか、店販チャネルも回復基調にある。長引くコロナ禍で、健康維持・体質改善を目的とした断食(ファスティング)の関心が高まり、関連商材が再注目され、全体の底上げに繋がった。また、“腸活”“免疫維持”を目的とした利用が進むほか、“オートファジーダイエット”が話題となる中、若い女性を中心に新たなユーザー獲得もみられる。原料・販売メーカーによるエビデンスのデータ蓄積も進んでおり、市場は回復に向けて動き出している。

体質改善への関心高まる ダイエット目的の利用も依然高く

ここ数年、縮小が続いた酵素・酵母食品市場。競争激化による商品淘汰や、行政から景品表示法違反による措置命令が相次いだほか、トレンドが激しいダイエット食品市場おいて酵素ダイエットブームが下火になり、ユーザーが離れていった。

さらに長引くコロナ禍で、中国人をはじめ、訪日観光客に人気だった商品の売上が低迷。インバウンド需要がなくなったことも大きかった。

市場は3年連続で減少し、500億円台から転落したが、今回、各社への取材などから市場は下げ止まり、回復路線に入ったことがわかった。

各社からは「店販は伸び悩んでいるが、通販売上が急伸している」「薬局が健闘した」「ヨガ施設での採用が決まった」「“腸活”“免疫機能”に関心が高まる中、酵素商材の問合せが増えている」「オートファジー関連書籍のヒットや、有名ユーチューバーの動画配信などで、酵素飲料の売上増に繋がった」「海外代理店の動きが復調してきた」など、明るいコメントが多数聞かれた。

また今回、「健康維持や体質改善を目的に購入する人が増えた」といったコメントが特に目立った。ある販売メーカー・担当者は、「長引くコロナ禍で、自身の健康を見直す機会が増え、断食(ファスティング)の手段として酵素商材が再注目されている」と話す。

コロナ禍では、巣ごもり太りの解消法から、「若い女性の購入率が上がっている」など、新たな顧客獲得に繋がったという声も。ブームが過ぎたといえ、ダイエットを目的に購入する利用者も相変わらず多いようだ。

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