中国上海に拠点を置くNMNメーカーEffePharm(音芙医薬)は、40~ 65歳の健常者66人を対象とした臨床試験を実施し、NMN300mgを継続摂取することの安全性ならびに、血清中NAD+濃度の増加、歩行能力の改善、幸福度の上昇などの有用性を明らかとした。
この研究成果は、ハーバード大学医学部教授ら複数の科学者による評価を受けたのち、5月5 日に国際学術誌『Frontierin Aging』に論文掲載された。
試験は、インドの国立病院にて二重盲検プラセボ対照方式で行われたもの。試薬には、EffePharmがブランド展開する『UTHEVER®NMN』を使用した。
被験者を2群に分け、60日間、毎日朝食後に、それぞれNMN入りカプセル(NMN300mg)とプラセボカプセルを摂取してもらい、UTHEVER摂取群(以下NMN群)とプラセボ群の血清中NAD+/NADH値、HOMA-IR指数などの各種スコアを比較した。
その結果、NMN群は血清中のNAD+/NADH量が30日目に初日から11.3%増加し、60日後には38.0%まで上昇した。一方、プラセボ群には有意な変化が見られなかった(グラフ)。
また、最終日の歩行持久力テストではNMN群のスコアが初日から6.5%上昇したに対して、プラセボ群はほぼ横ばいとなり、NMN摂取による歩行能力の改善効果が認められた。
インスリン抵抗性を示すHOMA IR指数は、プラセボ群が30.6%上昇したのに対して、NMN群はほとんど変化しなかった。インスリン平均値は、NMN群が4.0%低下し、プラセボ群は30.6%上昇した。
空腹時のグルコースレベルはプラセボ群が6.5%上昇したのに対してNMN群は4.0%低下しており、NMN300mgを継続して摂取することで、空腹時の血糖値とインスリンの上昇を緩やかに抑えることが期待される。
また、被験者の健康状態・幸福度を示すSF-36アンケートスコアについて、30日後は各郡に有意差は見られなかったものの、60日後にはNMN群がプラセボ群の約2 倍のスコアを記録した。
なお試験期間中、被験者2人(各群に1例ずつ)に軽度の脂質代謝異常が認められたが、血液検査、肝腎機能、収縮期血圧、拡張期血圧、脈拍などの基礎生理機能への影響はなく、NMNの継続摂取が人体に悪影響を与えることはないと考えられる。
『UTHEVER』のNMNは、山東省にあるGMP認証取得工場にて製造されており、米国食品薬品局(FDA)および欧州食品安全機関(EFSA)が安全な食品原料と認定したニコチンアミドリボシドクロライド(NR)のみを原料とする。第三者機関による成分分析(HPLC)にてNMNの純度は99.0%以上に担保されている。
なお、製造工程で用いられる抽出溶媒は日本の食品衛生法に基づいたものが使用されており、品質・安全性に優れたNMNとして、2020年頃から日本のサプリ市場にも『UTHEVER® NMN』の利用が広がっている。
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