健康産業新聞が健康食品受託企業を対象に行った調査で、増収企業は44%で前年同期と同水準となった。132社からの回答を分析。経営状況が「良かった」との回答は35%で、コロナの影響が色濃かった20年上期、21年上期より改善している。人気受注素材はNMNが断トツ。一方、多数の企業から、原料高騰や物流コストなどの上昇への対応が今後の課題として指摘された。
46%が設備投資 5社が新工場建設
調査は5月から6月にかけて、全国の健康食品受託製造企業(原料の一次加工受託を含む)約250社を対象に実施、過去最多となる132社から回答を得た。例年同様、売上規模は「10億円未満」が約半数。
2022年上期の経営状況を聞いたところ、「非常に良かった」「良かった」の合計は35%。前年同期調査を5ポイント上回った。前年同期に22%だった「悪かった」は13%に改善。コロナによる影響から徐々に回復している様子がうかがえる。
「良かった」と答えた企業からは、新規受注や海外需要の増加が要因として聞かれた一方、「悪かった」とした企業からは、コロナの影響継続、受注量減少といった声が挙がった。過半数を占める「どちらともいえない」とした企業からは、原料や資材、物流コストなどの上昇による影響を挙げる声が多かった。
増収企業は44%で、前年同期調査と同水準。減収企業は34%で、前年同期の40%から改善した。
景気の指標となる設備投資を上期に行った企業は46%。前年同期から7ポイントダウンとなっており、市場は回復基調にあるものの、企業によっては設備投資に慎重な様子が見える。
6 割が海外展開 供給先トップは中国
新工場は5社が建設した。下期は半数の企業が設備投資を計画、5 社が新工場建設を予定している。受注トレンドには変化も。免疫ニーズが高まった昨年は、受注が伸びているカテゴリーのトップは「免疫」だった。
今回調査では、「美容・美肌」が1 位に返り咲き、以下、2 位が「ダイエット」、3 位が「免疫」となった。 人気受注素材のトップは、食薬区分の改正で新市場を開拓した「NMN」。21年上期調査では…
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