6月17日から3日間、大阪国際会議場で「第22回日本抗加齢医学会総会」が開催された。全国各地の多分野から医師や研究者が集まり、抗加齢医学について研究発表やシンポジウムを行なった。同総会の会長を務め、2001年に世界で初めて脳梗塞保護薬『エダラボン』を開発した国立精神・神経医療研究センター病院長の阿部康二氏にエイジングケアについて重要な点を聞いた。
世間ではアンチエイジングというと、見た目の若々しさが優先されるが、脳の専門家としては内面の若さ、つまり脳の健康もアンチエイジングに重要な要素と考えている。
皮膚などの外見で若さを判断できるが、脳は外から年齢を判断することができない。また、皮膚は新陳代謝をしているが、脳は新陳代謝ができない。このような点が脳のアンチエイジングの難しい点だった。
しかし、認知症など脳の老化について研究は確実に進んでおり、脳の老化は見た目にも影響を与えることがわかってきている。
また、脳は酸化に弱い臓器だ。そのために、認知症予防としては社会的な活動を行うことと脳の酸化をできるだけ抑えることが重要だ。
我々が生きている以上は、心身ともにストレスを受けることは避けられない。自分に合った社会的な活動を通して適度なストレスを受けることが脳を活性化して、内面の美しさを保つことに繋がる。
「酸化、炎症、糖化」が老化の原因と言われているが、特に酸化ストレスをできるだけ防ぐことが重要と考えている。アミロイドβの蓄積は、認知症との繋がりがあると言われているが…
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