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各種規制、悪質事業者に絞った対策を(オピニオン)

消費者庁は2月に通販申込に関するガイドラインを公表し、通販申込段階の表示についての解釈等を整理した。6月には景品表示法の関連指針を改正、アフィリエイト広告に関する大幅な追記が行われた。

このほか12月には「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」が改定される予定だ。これら以外にも行政で様々な検討が進行しており、年内に報告書をまとめる予定の検討会もあり、一連の動きを把握しておく必要がある。

3月に立ち上がった消費者庁の「景品表示法検討会」は後半戦に入った。9月15日に第6回会合を開催して関係者ヒアリングを実施、今後さらに議論を重ねて12月に報告書をまとめる。年内をめどにまとめる論点と、中長期的な検討課題とされた論点について議論している。

速やかに検討し、年内に取りまとめることとしている論点は、独占禁止法が定める「確約手続」の導入や、課徴金の割増算定率適用など違反行為への抑止力強化、法執行における他の制度との連携などだ。

業界への影響が大きいのは、中長期的課題として示されているものではあるが「デジタル表示の保存義務」である。現在までのヒアリングでは賛否が分かれている。「不可能」との指摘もあった。

委員からは、「定量的な議論が必要」とし、デジタル表示の保存コストがどれくらいかかるのかが示されれば議論しやすくなるとの意見があった。是非が取りざたされている今、善良な事業者にとってこれだけの負担増になるというデータが今後示されれば、議論に一石を投じるものとなろう。

冒頭に挙げた2月の通販申込ガイドラインでは、ネット通販のシステム改修を行う必要性があり負担増になるといった声があった。同じように健全な事業者への悪影響が明白であったり、その業界に身を置いていないとわからない想定外の負担が出たりするケースはあり得る。

悪質業者対策が必要なことは当然だが、健全な事業者の負担増とならないような議論が必要だ。消費者保護の観点からも…

続きは、本紙9月21日発行号(1748号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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