健康産業オンライン

節約志向にも健康食品(オピニオン)

物価の上昇が続いている。帝国データバンクは9月22日、食品主要105社の価格改定動向調査の結果、相次ぐ食品の値上げによる家計負担は年間7万円の増加になるとの試算を発表した。

総務省統計局が9月20日に発表した8月の「消費者物価指数」は、変動の大きい生鮮食品を除いた総合指数が前年同月比2.8%の上昇になった。消費税増税時を除けば30年11ヵ月ぶりの水準になるとして、各メディアが大きく取り上げた。

健食も例外ではない。姉妹紙「健康産業速報」が毎月報じているが、消費者物価指数は健康食品についても調べている。対象は「マルチビタミン」と「粉末青汁」。この「粉末青汁」の消費者物価指数が上昇している。

昨年12月に2.3%の上昇となって以降、今年8月まで9 ヵ月連続で2.3%の上昇。なお調査対象はネット通販で販売されているもので、代表的販売会社を複数選定している。ちなみに「マルチビタミン」は今のところ粉末青汁のような連続上昇はみられない。

今年5月末から6月頭にかけて実施した本紙の健康食品受託製造企業調査では、これから供給先への値上げ交渉をするといった声が多かった。すでに最終商品の値上げに踏み切った健食販売企業も多数ある。原料高、物流・エネルギーコスト上昇ほか、企業努力では如何ともしがたい現状がある。

受託調査では、今後の懸念について、「消費者の財布の紐がきつくなる」との声が複数あった。節約志向が高まる中で、健康食品の支出が減らされるのではという懸念だ。

しかしこの局面だからこそ、健康食品が活躍できる場面があろう。食材が値上がりする中…

続きは、本紙10月5 日発行号(1749号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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