SDGsが注目を集めるなか、世界市場では地球環境や人、社会、地域に配慮した「エシカル消費」が浸透。動物福祉、ローカル、サステナブル、プラントベース栄養などの消費動向を生み出した。国内ではコロナ禍を機に安心・安全を求めるニーズが強まり、自然食品専門店では新たな客層を取り込んだ。購入者の7割の人が有機JASやコスモス認証などを商品購入時に確認するとの調査結果も示されている。行政サイドでは有機農業を推進する取り組みも。農水省は“みどりの食品戦略”を策定、耕地面積に占める有機農業の割合を25%まで拡大する目標を掲げた。環境配慮などで注目を集めるプラントべースフードは、オーガニック認証での商品化も。コスメ領域ではオーガニック訴求のフェムテック商品に注目が集まっている。
世界の消費トレンド「Feel Good Consumer」 プラントベース&オーガニックに脚光
「サステナブルな行動は心の豊かさにつながるという発想が芽生えている」――。世界の消費トレンドについて、食品調査会社のInnova Market Insights・田中良介氏は指摘する。
消費トレンドは「Feel GoodConsumer」「フレキシブルな生活」。クリーンラベルを経て、動物福祉、エシカル、透明性、ローカル、サステナブル、プラントベース栄養への注目度が高まっているという。
SDGsは環境や社会などに配慮した商品を優先的に購入する「エシカル消費」を加速させた。国内でもサステナブルと親和性の高いオーガニック&プラントベースの注目度が上昇。1974年からプラントベース食品に取り組む創健社は、有機JAS認証かつ植物素材100%を満たす商品開発を活発化させている。
今年はInstagram活用によるキャンペーンも。既存ユーザーとのコミュニケーションと並行して、新規ユーザー掘り起こしに注力している。
専門店、コロナ禍で新たな客層
新型コロナ禍で健康志向が高まるなか、食品の安心・安全を求めるニーズも強まった。自然食専門店のオールウェイズによると、「30 ~ 40代独身男性層の新規来店が目立つようになった。WEBなどで情報を得て来店している」という。
他店舗でも、「当初は感染拡大による客数減少を懸念したが、20 ~ 30代の若い人が新たに来店するなど、客層に変化が生じている」(ユメテラス)、「コロナ禍でオーガニックに興味をもつ人が増えた」(自然食品有機村)、「全般的に若い世代がオーガニックに関心をもつ傾向にあり、在宅需要で自然食品を求める傾向はさらに強まった」(ライジング)、などの声が…
続きは、本紙11月2日発行号(1751号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから
該当記事および過去のバックナンバーは、電子版ページからも閲覧いただけます。
■「受託製造企業ガイドブック2022年版」 好評販売中■