食品受託試験企業(食品CRO)は、ヒト試験をはじめ、食品の機能性や安全性を証明する各種試験を実施する。機能性表示食品の届出支援のほか、トクホ申請支援、さらにはBtoB 向けのエビデンス構築など、試験実施のニーズは高まり続けている。機能性表示食品は、12 月現在5,486 品が届出され、消費者にとってより身近なものになった。届出者は1,300 を超え制度の活用が拡がり続けている。第2 の「免疫表示」実現が望まれると共に、新規性のある画期的な表示の登場が市場から求められている。
機能性表示食品の届出5400品、1,300社超
開始から8 年目を迎えた機能性表示食品制度。12月現在の受理総数(撤回分を除く)は5,486品、届出企業・団体は1,300を超えた。
2021年度はコロナ禍で停滞していたヒト試験の再開が相次ぎ、制度開始後最高となる1,445品が年度内に届出され、CRO業界も特需の年であった。2022年は、前年と比較すると試験実施・届出のペースは若干緩やかになったものの、多くの食品CROで、引き続き活発に試験実施や届出サポートの引き合いがあった。健康へのニーズは底堅く、2022年は11月30日発表分までで、617件の機能性表示食品の届出が行われ、多くの試験が行われている。
そのような中、今回の取材で食品CRO関係者からは、「腸内フローラ」「血糖」「脂質」といった生活習慣関連が引き続き好調となっているほか、「認知機能」「ロコモ」といった高齢者向けの検査依頼が増加しているという声が聞かれた。またWithコロナのライフスタイルが浸透したことを反映して、「抗ストレス」や「睡眠」の表示を目ざす試験もトレンドとなっている。
また、エイジングケアへの関心の高まりから化粧品と共に、インナービューティ―サプリメントを開発する企業が増え、「肌試験」を行い、エビデンス構築を行う例も増えているという声が聞かれた。企業のプロモーション活動に向け美容関連の規制チェックを行うCROもある…
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