化粧品受託企業の66%が増収達成――。本紙が化粧品受託製造企業を対象に実施した調査(有効回答119社)から、2022年は化粧品受託製造市場のV字回復が見られた。新型コロナの影響が薄れ、人流回復に伴いエステやヘアサロンなどの集客が改善、百貨店や専門店のカウンセリング販売が復調するなど、化粧品販売市場に回復傾向が見られることが要因だ。コロナ禍でアウトバス製品など新たなニーズが生まれ、ヒット商品に繋がっているケースも少なくない。一方で、中国のゼロコロナ政策やロシア・ウクライナ情勢、円安の進行等に伴い、原料・資材の価格高騰や一部不足、光熱費や輸送費などの上昇が止まる気配はない。受注量は回復しても、利益率の低下に頭を抱える企業が多いことがうかがえる。
新型コロナの影響薄れ、受注回復基調
本紙編集部では、今年11月中旬〜12月上旬に掛けて化粧品受託製造企業約200社を対象に、取材およびアンケート調査を実施。過去最高の119社より回答を得た。
2022年通期の増収企業は、昨年調査より8.3ポイント増の66.0%。2 ケタ増となった企業も同8.5ポイント増の25.0 % だった。逆に減収企業は同8.9ポイント減の17.0%で、今年の化粧品受託製造市場が総じて良好だったことがうかがえた。
今年下期(7〜12月)の経営状況について、「良かった」と回答した企業は、昨年調査より5.2ポイント増の39.3%。「良かった」と回答した企業からは、「大口案件を受注した」「新規顧客を獲得でき、既存顧客のリピートも増えた」「取引先の売上が回復した」「得意分野の受注が増加した」などのコメントが聞かれた。
コロナ禍の影響が徐々に薄れ、エステやヘアサロンなどでの集客改善、百貨店、専門店のカウンセリング販売の復調も見られる。実際、コロナ禍の影響が今年下期の業績に対し、「悪影響があった」との回答は、昨年調査より12.6ポイント減の47.0%に留まっており…
続きは、本紙12月21日発行号(1754号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから
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