オリザ油化㈱(愛知県一宮市、☎0586-86-5141)は、同主力製品の米由来セラミド素材『オリザセラミド®』の新たなエビデンスとして、有効成分の構造活性相関と保湿メカニズムを明らかにした研究論文が、科学雑誌「InternationalJournalofMolecular Science」に受理されたと発表した。
研究は、『オリザセラミド®』に含有する有効成分2種”グルコシルセラミド”および“ヒト型セラミド”について、それぞれ複数の単一分子種として単離・同定し、保湿作用を比較しただけでなく、保湿メカニズムを明らかにしたもの。
『オリザセラミド®』に含まれる13種のグルコシルセラミドおよび6種のヒト型セラミドを単一分子として単離・同定。これまで、お米にこれらのセラミド成分が含まれていることは質量分析法を用いた分析によって推定されていたものの、実際に単離して構造解析をしたのは初となる。また、これらのセラミド成分の保湿作用をヒト表皮三次元培養モデルの経表皮水分蒸散量(TEWL)を指標に比較した結果、特定の構造を有するものにのみ、保湿作用が認められる構造活性相関についても見出した。
さらに、グルコシルセラミドおよびヒト型セラミドの保湿作用メカニズムを検証した結果、グルコシルセラミドはフィラグリンやコルネオデスモシンの発現増加であるのに対し、ヒト型セラミドは角層セラミド量の増加であり、両者で保湿メカニズムが異なることも明らかにした。オリザ油化ではこれらのエビデンスデータの特許出願を終えているという。
『オリザセラミド®』については、保湿作用だけでなく美白作用や免疫力向上をメカニズムとした感冒症状の緩和作用など幅広い有効性を確認しており、同社ではマルチな機能性を持つセラミド素材として、他の同種素材と差別化を図る。
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