化学素材メーカーの㈱トクヤマ(東京都千代田区、☎03-5207-2552)は台湾で健康食品ブランド「Vitura(ヴィチュラ)」の展開を本格化させる。現地のグループ企業である德山台灣股份有限公司を販売元とし、EC中心にプロモーションを進め、23年中に店頭販売を目指す。
同社は、「医薬品原薬の製造などで培った有機合成技術をもっており、台湾におけるパートナー研究所や企業群の持つ天然物からの有効成分抽出技術、醸造・発酵技術を健康食品分野において組み合わせることで、トクヤマのライフサイエンス事業のベースを広げることも期待できる」としている。
「Vitura」とは、Vivid(生き生きした)とNatural(自然、天然)を足した造語であり、台湾で人気の高い天然のAPI素材(機能性素材)を用いた製品開発を進めている。台湾の研究機関と共同で進めてきた健康食品『赤芍+甘草+五味子膠囊』(シャクヤクカンゾウ ゴミシ)、北海道産の植物由来の乳酸菌『淺紫花益生菌膠囊』などをラインアップする。トクヤマでは2019年3月、台湾に同社初めての海外研究所を設立。その後、電子分野で協力していた台湾研究機関との技術連携強化のテーマの一つとして、同機関独自の機能性素材を活用した健康食品の開発を開始。『赤芍+甘草+五味子膠囊』を商品化した。
動物実験を根拠にアレルギー症状改善、免疫力強化の機能性を訴求。現在、臨床試験を経て日本の特定保健用食品に該当する、台湾の「健康食品マーク」の取得も進めている。『淺紫花益生菌膠囊』は、北海道生まれの植物性乳酸菌を配合したサプリメント。免疫や腸内環境改善の機能性を訴求する。台湾では、乳酸菌や腸内環境改善に向けたサプリの人気が高く、また「日本製」や「北海道」はブランドとして高評価が期待される。
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