機能性素材への期待感を反映、出展・来場が加速
アジア最大の機能性食品原料・各種受託サービスのトレードショー「食品開発展2010」(主催:UBMメディア㈱)が13日から3日間、東京ビッグサイトで開催された。
拡大基調にある機能性食品分野の景気動向を反映し、前年を上回る600社が出展、海外からも18カ国の企業が参加。3日間で延べ4万2000人以上が詰め掛けた。記念セミナーでは、注目の美容訴求食品素材、スーパーフルーツ素材、抗酸化食品の評価法、食品マーケティングなどに関し全32講座が行われ、計1500人以上の聴衆で賑わった。
21回目の開催となる「食品開発展2010」。テレビ局など放送媒体の番組関係者も取材に訪れるなど大きな注目を集めた。未曾有の不況から立ち直りつつある日本経済のなかでも、強い消費者ニーズを背景に力強く拡大し続ける機能性食品市場への期待感がうかがわれた。
各ブースでは、熱心な商談の光景が見られ、出展企業から「来場者数が多く、質も高い」といった声が多数聞かれた。今回初出展の企業からは「機能性食品業界への認知拡大にぴったり」、「良いスタートが切れそう」等の声もあった。
展示場では機能性食品の新素材だけでなく、従来からあるコラーゲンなどの人気定番素材で新たなエビデンスを発表するケースが目立ち、各社が新規のエビデンスデータをもって市場提案をする姿勢が鮮明になった。
また、機能性食品を地域産業の振興に位置付ける動きは今年もさらに加速。北海道、山形県、島根県、奈良県など国内14地域の産学官プロジェクトから各素材サプライヤーが出展した。安心・安全への高い関心を受け「国産原料」「オーガニック」をキーワードにしたブース・パビリオンも賑わいを見せた。
「ロコモティブシンドローム」「アンチエイジング食品の開発」「中国市場進出」などをテーマにした記念セミナーは全32講座が行なわれた。美容素材に関する技術交流会、消費者庁による講演、電通総研、野村総研などの講演も人気を博した。このほか、会期中には海外出展社と国内の出展社をマッチングさせる催しも企画された。
次回開催は2011年10月5~7日、東京ビッグサイト西ホールで開催される。スペインやロシアパビリオンの設置が決定しているなど、さらに国際色豊かな内容に。すでに優先小間の予約が殺到している。