「植物性DHA・EPA」「SDGs」「プラントベース」「免疫対策」「機能性表示」をキーワードに、海藻類(コンブ・モズク・ワカメ・アオサ海苔など)、微細藻類(ユーグレナ、スピルリナ、オーランチオキトリウム、コッコミクサ、ドナリエラなど)を由来とする機能性素材の開発・提案が活発化している。海藻由来では、「免疫」分野で注目高まるフコイダンが筆頭。日本発の機能性素材として、海外市場の開拓も進んでいる。微細藻類では、ユーグレナ、スピルリナ、オーランチオキトリウム(和名:黄金藻)、ナンノクロロプシスはもとより、テトラセルミス・チュイ、ブルーグリーンアルジー、ラビリンチュラなど、ニューフェイスが続々登場している。本特集では、注目の藻類由来素材として、(本紙で別途特集を掲載しているクロレラ、アスタキサンチンを除く)微細藻類・海藻由来の機能性素材を紹介する。
ユーグレナ、首里石鹸が市場参入
スピルリナ、“インスタ映え”で若年層開拓へ
微細藻類は、多様な栄養成分を含有することに加えて、「食物連鎖の出発点」「光合成生物」であることなど、ストーリー性も大きな強み。前者については、微細藻類が生成したDHA・EPAが食物連鎖によって魚に取り込まれるのは有名な話で、食物連鎖の出発点として、大きな役割を果たしている。後者に関しては、「微細藻類は陸上植物とほぼ同量の酸素を排出している」との分析もあり、バイオエネルギーとしての活用も含めて、微細藻類の培養はSDGs対策の観点からも注目されている。
健康食品市場に流通する微細藻類は、ユーグレナ、スピルリナ、オーランチオキトリウム(和名:黄金藻)、ナンノクロロプシス、ドナリエラ、パブロバ、コッコミクサなど、多岐にわたる。スピルリナ、ドナリエラなど、歴史・実績のある素材が安定した市場を築く一方で、テトラセルミス・チュイ、ブルーグリーンアルジー、ラビリンチュラなど、「SDGs」「プラントベース」「植物性プロテイン・DHA」をテーマに、ここ数年で台頭してきた新素材も目立つ。機能性表示食品としては、ユーグレナ(ストレス緩和、睡眠の質改善)、スピルリナ(肌のバリア機能)、ドナリエラ(目のピント調節の向上)、オーランチオキトリウム(記憶を助ける)などが受理されている。・・・
続きは、本紙3月15日発行号(1760号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから
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