ハードカプセル市場では昨年、クオリカプスとロンザによる自主回収が相次ぎ、空カプセルの需給バランスが大きく変動、未だ不足状態が続いている。こうした中、インドや中国から新たな大手サプライヤーが日本市場に参入。商社を通じて国内受託メーカーへのサンプルワークがスタートしている。さまざまな原料との組み合わせで、「耐酸性」「耐熱性」「腸溶性」などの機能改善や付加価値が期待できるカプセル技術は、ハードカプセルをはじめ、ソフトカプセル、リポソーム(ナノ化)、三層シームレスなど新たな製剤開発が進んでいる。
供給タイトなハードカプセル
国内のハードカプセル主要メーカーは、クオリカプス、ロンザ、ソーフンジャパンの3社。クオリカプスは、昨年11月に植物由来HPMCカプセルのうち、ノンカロリーカプセル『Quali-V-N』の供給を再開。酸溶解遅延カプセル『Ouali-V-S』や、ゼラチンカプセル『Quali-G-N』についての一斉再開の見通しは示していないものの、「秋口から年末にかけて再開できれば」としている。
ロンザは、昨年6月の自主回収と並行して、予防的措置として流動パラフィンが含まれない離型剤を使用した健康食品向けハードゼラチンカプセルの製造に着手しているが、「需要に対して生産が追いついていない状況」という。
ソーフンジャパンは、植物由来HPMCカプセルを中心に引き合いが増えており、増産に向けた準備を推進。需要の高いHPMCは、さらなる増産準備を進めている。・・・
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