馬油製品にフォローウインドが吹き始めた。コロナ禍では、マスク常用に伴う肌荒れや大人ニキビ対策、アルコール消毒による手荒れ対策として、馬油製品のニーズが伸長。またフェムケア市場の開花を受け、女性の産後ケアやデリケートゾーンケアへの提案も奏功している。他にも赤ちゃんのスキンケア用途で、大手ベビー用品店がPB 製品を販売、犬猫の肉球ケアとしてペット市場向けの卸・OEM も増加している。加えて、コロナ禍が収束に向かう中、外国人観光客の訪日が増加。インバウンド需要の回復も見られる。日本の伝統的な自然派コスメである馬油製品が、再び脚光を浴び始めた。
コロナ禍のマスク荒れ対策ニーズ捉え、
自然派コスメとして定着
馬食文化のある福岡県や熊本県の伝統的なご当地コスメとして、土産物の代表格の1 つだった馬油製品。2016年頃まで続いた訪日外国人観光客によるインバウンド特需に伴う馬油製品ブームの後、市場は大きく沈んだ。ただ、厳しい市場環境の中でも、メーカー各社では馬油100%の純馬油、クリームをはじめ、化粧石鹸、クレンジング、シャンプーなどの定番製品に加え、馬油と相性の良いシアバターやホホバ油などの植物油を組み合わせたバーム製品、馬プラセンタと組み合わせた製品、天然精油で香り付けをした製品など、市場ニーズに合わせた製品開発を推進。さらに、パッケージデザインや価格帯の見直し等、購買層を意識した取り組みに注力してきた。
また新規ユーザーにもわかりやすいように、ヘア・スカルプケア、踵や膝の保湿など、馬油製品の使い方を丁寧に解説するWEBページやYouTube動画の製作、SNSを通じた情報発信など、ハード・ソフト両面での馬油製品のブランディングに注力。こうした主要メーカーや販売会社による懸命の努力の結果、これまで馬油製品を知らなかった若年女性層をはじめ、新規ユーザーの掘り起こしに成功。・・・
続きは、本紙4月19日発行号(1762号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから
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