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免疫意識の高まりで注目度上昇(特集:鮫肝油)

馴染みある伝統素材”として健食業界で長い歴史を誇る鮫肝油。ここ数年は、原料サプライヤーによる新規漁場の開拓が実り、捕獲量は安定している。一方、世界的に自国内での資源保護の動きが強まる中、引き続き、新規漁場の開拓を進めるほか、漁師達と連携強化を図る動きも目立つ。最終製品では、高齢者を中心にユーザーが根付いており、店販、通販ともにロングラン製品が多い。免疫に対する関心が高まり、国内のみならず、海外輸出が伸びた企業も。今年に入り、消滅していたインバインド需要も戻り始めている。また、鮫肝油に含まれる有用成分を用いた機能性表示食品も登場。新たなユーザー獲得に繋がっている。

鮫肝油、輸入量は安定維持

漁師達が健康維持のために古くから飲用していた鮫肝油。健食業界では馴染みある伝統マリーン素材として長年にわたり利用されている。鮫肝油は、その多くを海外から調達している。昨年の輸入量は前年(約1,300t)より減少し、約1,000tだったが、為替変動を背景に原料サプライヤーの数量調整が影響しているようだ。近年は、アフリカ、中東諸国など、各社による新たな漁場の開拓が実り、鮫の捕獲量は安定しており、供給面に不安要素は見当たらない。
健食向け原料は、鮫肝油からスクワレンを抽出・精製した高純度の原料や、スクワレン以外のジアシルグリセリルエーテル(DAGE)など特定の有用成分だけを抽出した原料、またスクワレンのみならず肝油に含まれるその他の有用成分を生かした製造法による生肝油タイプなど流通する。原料相場はスクワレンがキロ当たり4,000円から6,000円。化粧品向けのスクワランが3,500円から5,000円前後。原料価格は比較的安定しているものの、エネルギーコスト、物流コストが膨らむ中、「価格が下がる可能性は低い」とみるサプライヤーが多い。

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