特集

エビデンスの蓄積も進む(特集:NMN)

健康食品・化粧品におけるエイジングケア対策の人気素材「NMN」。2020年の食薬区分改正以降、利用が広がり、エビデンス研究も活発化している。昨秋の米国FDAによるNMNの食品規制の方針を機に、中国サプライヤーは、日本やヨーロッパ市場に原料提案を強化。市場は米国から中国、日本、ヨーロッパへとシフトしつつある。ワシントン大学や東京大学、慶應義塾大学など、世界トップレベルの大学で研究が進んでいる。歩行能力、聴力、持久力の向上、インスリン感受性の改善、骨密度強化など、NMNのより具体的なエビデンスが発表される中、1日摂取量も200~300mgを主流としながらも、1,000mg以上を推奨するケースも見られるようになった。市場では、ネット直販や医家向けルート等で堅調に売上を伸ばす企業も増えている。

米国FDAの方針転換で揺れる世界のNMN 業界

 抗老化成分として圧倒的な人気を集め
るNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)。市場では、NMNを配合したサプリメントやドリンクからフェイスマスクや美容液まで様々な製品が流通。健康食品、化粧品の人気素材となっている。
本紙が5~6月に健康食品受託製造企業(有効回答133社)および化粧品受託製造企業(同117社)を対象に実施した調査では、今年上期の人気受注素材としてNMNが、健食では2 位、化粧品では7位となり、3 年連続でトップ10入りを果たした。
NMNは、ビタミンB 3の一種で枝豆、ブロッコリー、牛乳などに微量に含まれる。しかし、枝豆100g当たりだと、0.47~1.88mgしか摂取できず、サプリメントでの摂取が効率的とされる。NMNは体内に入ると、NAD+に変換される。NAD+は、サーチュイン遺伝子に働き掛け、サーチュイン酵素を活発化させる。このサーチュイン酵素が働くことで老化によって乱れたDNAの修復を行うというメカニズムとなっている。
東京MITクリニック理事長の宇野克明氏は、「近年明らかになった“エピゲノム”構造に生じる遺伝情報のエラーにNMNは対処している。NAD+により活性化したサーチュイン酵素が脱アセチル化作用を発揮し、DNA再凝縮と遺伝情報のエラー修復をになう。つまり、脱アセチル化こそが、NMNの抗老化のポイントだ」と話す。。。

続きは、本紙6月21日発行号(1766号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

該当記事および過去のバックナンバーは、電子版ページからも閲覧いただけます。

■「受託製造企業ガイドブック2022年版」 好評販売中■


2017年版を全面改定し、「機能性表示食品への対応」を追加。各社の概要、特色、業況、連絡先がこの一冊に。健康食品・化粧品の製造、各種試験・分析依頼、原料調達などに、ぜひ本書をご活用ください。⇒詳しくはこちら

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP