宝島社が発行する「宝島」11月号で健康食品特集を行っているが、無断で当社の展示会の記事や市場規模に関するデーターを使用し、しかも、お粗末で客観性に乏しい特集に組み込まれており、名誉毀損に値する代物として内容証明でその真意を質したところである。
回答も「市場規模などのデーターは公開されたもので、展示会を貶める意図等全くない」としているが、特集内容そのものがお粗末だといわざるを得ず、そこに使用されたことが即ち名誉毀損であるといわざるを得ない。特集を読む限り、その印象は、いわゆる有害図書の類である。ちなみに、同誌の記事の乱雑さは、DHCや花王についてのNET上の訂正記事(次号)を見れば一目瞭然である。
諸氏は購入するに当たらないが、立ち読み程度で、そのお粗末さを確認いただきたい。こうした雑誌が、ブームに乗り、ある時は健康食品を特集し、ある時はこれを批判し、為替や株のボラティリティーに期待する投資家の如く、健康に関心のある読者をもてあそぶ。購買部数拡大という商魂からすればやむを得ないのであろうが、同誌の編集長は「行き過ぎた面に警鐘を与え、健康被害を紹介することは社会的に意義がある」と、のたまっている。笑止千万である。食品機能研究が、生活習慣病の対策としてスタートし、トクホとして市場に出た話と、個人輸入の偽医薬品の話はどうしてつながるのか。論調を借りれば、偽医薬品と薬を並べ、薬は怖いといっているのと同じである。
高齢社会と医療費の拡大、生活習慣病の増加と予防分野の課題、とりわけ、若者や高齢者の単身家族に広がる栄養欠乏、食事アンバランスの問題、これらに業界が真剣に取り組んで、国際的にもサプリメントの大きな市場が構成されている時に、同誌のような雑誌類が、真面目で科学性に基づいた特集もやってきた経緯があるだけに、今回の宝島の健康特集のお粗末さが目に付くばかりである。
12月2日に、葉酸サプリメントの重要性についてのセミナーが都内であるが、編集者としての矜持のかけらでもあれば、聴講して、今回の特集のお粗末さを再認識されてはどうか、といいたい。