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【CBD】法改正により,健全な活用に期待

健康食品・化粧品ともに注目成分のCBD。新規性と機能性、体感性を有する原料として2018年頃からオイル、サプリメント、化粧品などに利用が進む。様々な機能性を持ちながらも、違法成分のTHCがつきまとうことから、常に麻薬のイメージと表裏一体に見られてきた。実際、大手食品メーカーは、製品開発・販売共に慎重な姿勢が見受けられる。一方、ヨーロッパなどのCBD先進国では、明確な成分規制を敷き、アンチドーピング機構の定めるドーピングリストからも除外。日本でも、原料サプライヤー、メーカーによる、トレーサビリティ、抽出技術、安全性検査などの努力が実結び健全な市場を形成しつつある。国内でさらに普及する上では、「大麻等の薬物対策のあり方検討会」を踏まえた改正が1つの鍵となりそうだ。

CBD登場から10年余、市場拡大の期待と普及の壁

 CBD(カンナビジオール)は、大麻草から抽出されるカンナビノイドと呼ばれる天然化合物で、抗炎症、睡眠の質向上、リラックス効果、整腸作用など、様々な機能性を有する。大麻草には、100種類以上のカンナビノイドが存在し、CBDの他にTHC(テトラ・ヒドロ・カンナビノール)、CBG、CBDAなどが知られている。これら有効な成分は、花穂、葉に多く、茎、根、種子にも微量に含まれている。CBDの生体機能は、体内のエンドカンナビノイドシステム(ECS)に働き掛ける重要な役割を持つ。ECSは、カンナビノイド受容体と内因性カンナビノイドと代謝酵素で構成される。カンナビノイド受容体には、脳と中枢神経に働き掛けるCB1受容体と免疫系に働き掛けるCB2受容体があり、CBDは、各受容体に間接的に働き、健康機能を促進させる。THCは、両受容体に直接結合し、神経作用を発現させる。THCの長期摂取により、記憶や認知に障害を及ぼし、精神障害を発症するなどの健康被害を生じる可能性があるとされている。

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