アルコール・二日酔い・肝機能対策の大型素材として一大市場を形成してきたウコン。コロナ禍における外食・飲酒機会の減少は市場に大きなダメージを与えたが、2022年に入り、回復基調に。市場の中核を担うドリンク製品は、コロナ前の8割程度まで回復した。一方で、ウコンの新たな市場開拓が急速に進んでいる。関節・ひざサポート、記憶力・注意力の維持、(起床時の)疲労感軽減などの領域では、機能性表示食品が続々受理されており、原料サプライヤーでは、吸収性向上、クルクミン高含有品などのハイグレード原料の開発を進めつつ、新たなユーザー獲得を狙う。アルコール対策素材としての市場、海外で最もポピュラーなウコンの機能性である抗炎症作用を介した美容・関節痛対策素材としての市場、その両建てがウコン市場拡大の条件となる。
日本「アルコール対策」、海外「抗炎症」ウコン市場拡大のポイントがここに
日本市場で最も認知されているウコンの機能性は「アルコール・二日酔い対策」「肝機能対応」。一方、海外市場では、ハングオーバー(二日酔い)対策素材としてのウコンの認知度は極めて低い。抗炎症素材として、サプリメントや一般食品のキーカンパニーが採用している。
主要成分であるクルクミンは、本場インドでは“天然のステロイド”と称され、欧米では、抗炎症作用を活用した美容・アンチエイジング、ジョイントサポート、スポーツニュートリションサプリメントが数多く 流 通 し て いる。ウコンの輸出を手掛ける大手 商 社 に よ ると、「海外では二日酔い対策素材として、日本では抗炎症素材として、新たな用途開拓に期待している」としている。DgSのバイヤーからは「インバウンド・爆買い需要でのウコンはまだまだ伸びしろがある。
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