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【化粧品受託製造】下期 の増収企業5割、企業間格差も

今回本紙が化粧品受託製造企業250社を対象に実施した調査(有効回答141社)によると、今年下期の化粧品受託市場では、回復ペースの鈍化が見られた。新規顧客の獲得や既存顧客の受注回復は見られたものの、円安による原料・資材をはじめ、エネルギーコストの高騰が受託製造企業の利益を圧迫した。また消費者の買い控えに伴うブランドオーナーの発注ペースの鈍化、福島原発の処理水放出が中国案件にも悪影響を及ぼした。その結果、増収企業は5割に留まった。ただ、新規顧客の獲得や既存顧客の売上回復、海外輸出案件の回復は堅調に推移。ブランドメーカーと交渉中の価格転嫁が落ち着くこともあり、多くの受託製造企業では、2024年上期に向けては、明るい見通しを示している。

原料・資材・エネルギー コストの高騰が利益圧迫、増収企業が減少

本紙編集部では、今年11月中旬〜12月上旬に掛けて化粧品受託製造企業約250社を対象に、取材およびアンケート調査を実施。過去最高となる141社より回答を得た。2023下期(7〜12月)の経営状況について聞いた結果、「良かった」と回答した企業も、昨年調査より3.6ポイント減の35.7%。業績が前年同期比を上回った増収企業は、昨年調査より15.1ポイント減の51.5%となった。一方で2ケタ増収となった企業は同1.6ポイント増の26.6%。受託製造企業間での格差が見られた。今期に関しては、大型設備を持つ企業が業績を大幅に拡大するケースが見られた。背景には、中高価格帯のシャンプー・トリートメントの人気を受け、ヘアケア製品の受注が好調を維持したことで、大型設備を有する企業に有利に働いた。他には、コロナの収束で外出機会が増え、メイクアップ類やUVケア類の受注回復、店販等の対面販売ルートが復調した一方、コロナ禍で好調だったEC販売の売れ行きが鈍化、ECチャネルで展開する取引先を多く抱える企業は、苦戦を強いられた。「取引先によって、売れ行きに大きな差が見られた」との回答も多く見られた。

続きは、本紙12月20日発行号(1778号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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