本紙編集部は、11月中旬から12月上旬に掛けて、健康食品の受託加工・製造企業約240社(有効回答138社)を対象とした調査を実施した。今年増収を達成した企業は昨年調査から5ポイント増え55%だった。コロナ収束後は人流回復と共に、新商品開発が活発化したほか、海外からの注文も回復基調にある。人気受注素材では、乳酸菌がトップとなり、NMN、コラーゲン、プロテインが上位を占めた。一方で、原材料や資材などの高騰や、物流コスト、工場のエネルギーコスト増が続き、増収減益となった企業も少なくない。これら不安材料は解消されていないが、今年以上に通常生活に戻り、インバウンド需要の本格的な回復も期待される中、来年は6割超が増収を見込む。
今年下期は39%が「経営良好」 海外輸出が回復鮮明に
調査対象の企業の売上高は10億円未満が51%、10億〜50億円未満が30%、50〜100億 円未満が9%、100億円以上が11%だった。今年の売上状況は、昨年調査から5ポイント増え55%が増収になった。2ケタ増収も3ポイント増え16%に。減収企業は昨年調査から4ポイント減の31%だった。
今年下期の経営状況に関する質問では、「良かった」との回答は39%。「悪かった」との回答は15%。「どちらともいえない」は46%だった。「良かった」との回答を集めると、コロナが収束した下期は、昨年以上に既存顧客の受注回復や、新規顧客の獲得を挙げるコ メ ン ト が 増 え た。「既存顧客の売上伸長と新規案件の獲得が重なった」「大口顧客のOEMが復調」「通販、TVショッピ ング等向けの商品開発が増加した」「スポーツイ ベ ン ト が 再 開 し、ゼリー飲料の注文が伸長」「インバウンド向け商品の受注が戻り始めている」など、確かな手応えを実感するコメントが多数寄せられた。
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