受託製造企業の経営状況の変化
健康食品の受託調査がまとまった(12月8日付、関連15日付)。市場は明確な回復傾向にあることが分かる。回復傾向の中で6社が来年の工場の新設を計画している。昨年の数字が3社であるから倍である。新工場となると回復のマインドも大きい。ドリンク充填は、美容ドリンクのブームを受けフル稼働で、受注できるのは数ヶ月先という声も聞こえた。
受託企業の注目の素材は美肌と膝関節。圧倒的である。背景には消費者のソリューションニーズがある。美肌については、女性を中心にニーズが広がり、化粧品ブームへと波及している。ヒアルロン酸やコラーゲンの検証も様々行われ、説得力のあるデーターも出てきた。
関節対策にもグルコサミンやコンドロイチンが注目されている。膝関節のトラブルは、ロコモティブシンドロームの典型であるが、女性では50代から、男性でも60代から急増しているようだが対策がない。医者に行くがヒアルロン注射もいまひとつで、運動はわかるが応急的にはできない。痛み止めでは対処療法ではあるが、根本的なソリューションにならない。
注目すべきは、ヒアルロン酸ブームとかコラーゲンブームとか言われるが、かつての人々のように、煮凝りのような食材は余り見当たらず、たらの皮も鮭の皮も骨も食卓からは消えて久しい。昔の人ほどコラーゲンを食べていないと言う調査もある。エビデンス論争も大事だが、魚の骨も皮も、食べない食生活をどうするのか。消費者はそのことを自ら考え行動しているようにも見える。ソリューションビジネスに健康産業界は対応しているようだ。なかなかに興味深い結果となった。