長年にわたり健食業界で利用されている伝統素材・霊芝。ファンクショナルマッシュルーム(機能性キノコ)として、“日本産霊芝(Reishi)”は、海外からの評価が高く、輸出が進むほか、コロナ収束に伴いインバウンド需要も回復基調にある。国内市場は、高齢者を中心に支持され、安定市場を形成する一方、「血流改善」「女性ホルモン」を切り口にフェムケア商材としての利用も期待される。また、免役賦活作用をはじめ、様々な健康機能を有する霊芝は、機能性表示食品の開発に向けたエビデンスデータの蓄積も進む。
■多彩な健康機能、伝統キノコ素材
霊芝は、サルノコシカケ科に属するキノコで、乾燥させると傘、柄を含めた子実体は、そのままの形で長期保存できるために万年茸(マンネンタケ)とも呼ばれる。中国最古の薬物書「神農本草径」では、数多くある漢方薬の薬効などを基準に3段階に分類する中、霊芝は「上品」として、“久食軽身不老、延年神仙”と記載されている。
霊芝が国内で本格的に栽培されるようになったのは昭和50代初期。人工栽培による生産が可能になり、全国各地に広がった。信越、北関東を中心に北海道、近畿、九州などで栽培され、国内生産量は30t前後と推測される。海外原料では、中国、台湾、韓国産などが流通。主な原料・OEMサプライヤーは、チハヤ、たるほ産業、リンクス、和漢生薬研究所、北海道霊芝、パワフル健康食品、ナガセビューティケアなど。各社、種菌の種類、産地、栽培法、抽出法などで差別化を図る。。。
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