2015年厚労省の「医療機関におけるサプリメント等の食品の販売を明確化する事務連絡」以降、医家向けサプリメントの利用が拡大。特に自由診療を行うクリニックで診療の一環としてサプリメントを活用するケースが増えている。自由診療クリニックの増加と共に、医家向けサプリメントメーカーの新規参入も増加傾向にある。民間調査によると市場は200億円を超えており、長年取り組んできたメーカーの努力が結実された格好だ。統合医療では免疫サポート向けのキノコ原料などを活用したサプリメント需要が増加し、栄養療法などを行うクリニックではビタミン・ミネラル他、NMNなど新規成分を扱う医師らも増えている。販売メーカーも医師に向けてセミナー開催やサポート体制の充実など様々な提案を行い、今後も医科向けサプリメント市場の拡大が見込まれる。
保険診療の限界を背景に自由診療のクリニックが増加
厚生労働省の統計によると令和2年の19床以下の医療機関は全国で10万2,612軒あり、そのうち自由診療のみを行うクリニックは9,263軒と前回調査より1割程度増加している。保険診療で診られる内容に限界を感じ、若い医師らが自由診療のクリニックを開業するケースも増えている。また、近年の美容クリニックなどの増加に見られるように、この傾向は今後も続くと見られている。
同省が発表した令和4年の国民概算医療費は、前年比4.0%増の46兆円となり令和2年を除いて年々上昇している。新型コロナウィルス受診の影響もあるが、医療費は過去最高値を記録し、保険診療の逼迫が危惧されている。こうした中、医療機関は、国民の健康維持やQOL向上の取組、患者としっかりと向き合った診療が拡がりを見せている。
続きは、本紙1月17日発行号(1780号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから
該当記事および過去のバックナンバーは、電子版ページからも閲覧いただけます。
■「受託製造企業ガイドブック2022年版」 好評販売中■
2017年版を全面改定し、「機能性表示食品への対応」を追加。各社の概要、特色、業況、連絡先がこの一冊に。健康食品・化粧品の製造、各種試験・分析依頼、原料調達などに、ぜひ本書をご活用ください