COVID-19 の感染拡大によって世界的に関心が高まったのが免疫機能だ。特に元々セルフディフェンスの意識が強い海外では、健康食品やサプリメントを積極的に利用した「イミューンヘルス」の気概が強まり、ビタミン類や亜鉛、エルダーベリーなどを配合したサプリメントが売れた。β- グルカンもその一つ。酵母由来をはじめとしたβ- グルカンは免疫作用を有していることが広く知られており、海外調査会社の発表では、現在4 億円規模とされるβ- グルカンの世界市場は2026 年に6 億ドルに到達すると発表。伸長が大きく見込める素材として大きな関心が寄せられている。日本国内でも徐々にではあるが、サプリメントに配合されるケースが増えており、今後の市場拡大に期待がかかる。
免疫作用有する実力素材
酵母由来β–グルカン(β–1,3/1,6グルカン)は、1940年代にパン酵母の細胞壁から発見された。60年代初頭から免疫システムに関する多くの有効性データが発表されたのを皮切りに、生体防御機能や腸管免疫機能に関連する多くの研究成果が発表されてきた。関連する化学レポートは週に50本以上ともいわれるなど、天然の免疫調節物質としてのエビデンスはトップクラスを誇る。
海外調査会社のグローバルインフォメーションが発表した市場調査レポート「ベータグルカンの世界市場」によると、食品や飲料、パーソナルケア、医薬品、栄養補助食品、動物飼料用途でのβ–グルカンの世界市場規模は2020年時点で 4 億380万ドルとしており、年成長率7.6%で伸長。2026年には 6 億2,830万米ドルに達すると予測している。「より健康的な代替品への需要の高まりと、健康的な食材への消費者の嗜好の変化がβ–グルカンの需要と市場の成長を促進すると考えられる」と分析。 “イミューンヘルス”としての引き合いはさらに強くなるという。
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