グルコシルセラミドを配合した機能性表示食品が210品を超え、「肌の保湿、肌バリア機能の維持」のテーマで関与成分トップを快走している(3月28日時点)。美容訴求商品への配合も多く、アフターコロナで美容商品の開発機運が戻りつつあることから国内での需要も回復傾向にある。また食品としての研究が進む日本のセラミドは、特に東南アジアからも関心が寄せられており、輸出も増加傾向に。研究面では認知機能の改善や、免疫活性などの知見も出てくるなど、セラミドが持つ新たな魅力も引き出されている。大手によるセラミド素材の開発や研究も推進されており、今後の盛り上がりにも期待がかかる。
機能性表示食品「肌の潤い、弾力の維持」で211品に
近年の脂質研究の推進によって重要性がますます認識されているセラミド。肌の「潤いを守るのを助ける」、「バリア機能を維持する」「弾力を維持する」などをテーマにグルコシルセラミドを機能性関与成分とした機能性表示食品は211品に拡大(3月28日現在)。前年の同期比で23%増加するなど、肌への機能性領域で抜群の存在感を見せている。
現在、機能性表示食品全体における肌の保湿をテーマにした受理品総数は420品を超える。このうちグルコシルセラミドを関与成分とした商品が占める割合は約半数に。人気の要因として由来植物のバリエーションの豊富さが挙げられる。現在受理しているグルコシルセラミドの由来植物は、パイナップル(89品)、米・米胚芽(80品)、コンニャク(26品)、トウモロコシ(11品)、桃( 2 品)に加え、醤油粕( 2品)、じゃがいも( 1 品)が登場した。設定有効量ではダイセルが販売するコンニャク由来セラミドが0.6mgとクラス最少。他素材では1.2〜1.8mgに設定している。素材が持つイメージや味への影響、有効量や価格など、採用基準が数多くあるのもセラミドの特長だ。コロナ禍で届出スピードもやや緩やかになった印象だが、アフターコロナに入り商品開発の機運も高まっている。
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