人体最大の臓器とも称される「血管」。血管の健康を維持し、体の隅々にまで血液を届けることは、様々な疾病の予防や未病ケアに繋がる。毛細血管の形状や本数、長さ等を計測・解析する技術、疾病との相関性を導き出す研究の進歩は目覚ましく、毛細血管の状態が健康指標の1つになりつつある。血流改善・血管ケア商材市場は盛り上がりを見せ、健康食品・サプリメントでは、血管・血流分野の機能性表示食品が約360品受理されている。原料サプライヤーや販売メーカー各社からは、「売上高は前年比を超えた」との明るい声が相次ぐ。一方、身体の外側からの加温や皮膚刺激により血流を改善させる家庭用医療機器など、Non-Foods市場も堅調を維持。血流改善を介したリラクゼーション、快眠など、周辺ニーズも巻き込んで、さらなる成長が見込まれる。
健康の根底支える人体最大の臓器 “血管ケア”のニーズ高まる
「血管は人体最大の臓器」とも称され、全身に張り巡らされた血管を繋ぐと約10万km、血管を構成する内皮細胞の面積は約7,000m2にもなると言われる。その血管を通る血液は、全身を隈なく巡り、臓器や細胞に酸素や栄養素、ホルモンなどを運ぶと同時に、二酸化炭素や老廃物、有害物質を回収する。さらに、体内に侵入してきたウイルスやカビなどの異物を排除する免疫系を司るなど、生命活動において重要な役割を果たしている。
ミトコンドリアの新生や活性がトータル的なエイジングケア繋がるという観点から、最近は細胞内のエネルギー生産工場であるミトコンドリアを活性化する素材に注目が高まっている。だが、1万5,000人以上の毛細血管を計測・解析してきた、あっとの武野團社長は、「そもそもミトコンドリアを擁する全ての細胞に栄養素や酸素を届けているのは血液である。ミトコンドリア活性の前段には、正常な微小循環が求められる。血管を健康に保ち、血液を全身隈なくスムーズに流すことこそが重要」としている。。。
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