中性脂肪低下や内臓脂肪低下など、抗メタボ領域の機能性表示食品が4,000品を突破。7,000品を超える総受理数の約半数以上が抗肥満・抗メタボ関連商品を占めている。好調な流れに水を差したのが小林製薬の紅麹問題だ。「悪玉コレステロールを下げる」旨を表示する『コレステヘルプ』の回収により、他の機能性表示食品にも影響が波及。紅麹を使用していない製品でも打撃を受ける格好となった。機能性表示食品制度自体を非難する声や、「飲んでも意味がない」といったサプリメントや健康食品そのものの存在を否定する声も挙がった。しかし一方で、コレステロール対策も含めた抗メタボ領域については依然として消費者ニーズが強いのも事実。風評被害に負けずに踏ん張る各企業の努力もあり、ペンディングされた商品開発の案件が再開したといった声も聞かれた。現在、機能性表示食品を巡る検討会が行われるなど制度の見直しの流れにあるものの、肥満人口の増加や生活習慣病リスクの増大を背景に同領域への関心は引き続き高い状況だ。
メタボ対策の機能性表示食品4,000品超え
受理総数7,000品を超えた機能性表示食品。その内、糖や脂肪、コレステロール対策など、メタボ対策関連商品は4,000品を突破し、コロナ以降、肥満対策として機能性表示食品の利用は拡大傾向にあり、引き続き市場は活況だ。機能性表示食品として受理しいている商品の表示テーマ別では、最多が「中性脂肪」で1,049品(前年同時期比16%増)。中性脂肪に肉薄するのが血糖値の1,046品(同25%増)。以降、「BMI」1,007品(同44%増)、「内臓脂肪」996品(同37%増)、「血圧」776品(同18%増)、「糖の吸収」477品(同18%増)、「体脂肪」443品(33%増)、「ウエスト周囲径」441品(同43%)、「体重」435品(同34%増)、「腹部の脂肪」271品(同43%増)、「コレステロール」220品(24%増)、「尿酸値」125品(同33%)となっている(Wクレーム・トリプルクレームは重複・下グラフ参照)。
伸び率でみるとトップは44%増の「BMI」、次いで「ウエスト周囲径」と「腹部の脂肪」が43%で並ぶ。いずれのカテゴリーも軒並み大幅な増加となっており、企業の届出意欲が高いことが窺える。
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