過去最多となる139 社から回答を得た今回の健食受託調査では、上期に増収となったのは54.0%で、前年同期調査から4 ポイント増えた。コロナ禍からの回復の足取りを一層強めていた受託市場だが、紅麹問題は6 割弱の企業に影響を与え、風評被害が発生した。下期の景気見通しは、約3社に2社が「どちらともいえない」と回答。紅麹問題による今後の動向次第という企業が多いようだ。一方で消費者の健康志向は衰えておらず、「一時的に落ちたとしてもまた持ち返す」との声が聞かれた。好調な海外向けに力を入れる企業や、ペットサプリ受託など事業拡大を図る企業も見られ、人手不足などの課題もある中で、下期は上期とほぼ同率の53.2%が増収を見込んでいる。
過去最多の139社が回答
24年上期調査は、全国の健康食品受託製造企業約260社を対象に実施、139社から回答を得た。調査項目は、売上規模、経営状況、設備投資の状況、人気受注素材、機能性表示食品制度への対応、海外受託の状況、各種認証の取得状況、今後の見通しなど。
回答のあった健康食品受託企業の売上規模は左下グラフの通り。10億円未満が半数弱である一方、27.5%が50億円以上となっている。
24年上期の売上増減率は、「増収」が54.0 %(前年上期50.0 %)、「横ばい」が16.7%(同19.0%)、「減収」が29.4%(同31.0%)。増収企業が増えている。新規受注の増加や、海外案件の好調などが背景にあるようだ。インバウンド案件も動き出している。
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