“サプリ的オイル”の需要が拡大している。植物油全体は、世界的な原料価格高騰の影響が続き、大手各社による段階的な価格改定が続いている。こうした中、米油やMCTオイル、アマニ油、シソ・エゴマ油を中心とした「新油」の市場が拡大。国内外で好調な米油やMCTオイルは2ケタ増と好調なほか、アマニ油についても5月のTV報道を受け、日常生活に新たに取り入れる消費者が急伸している。高級オイル“アルガン”や、加熱調理に適した健康オイル“カメリナ”などのネクストオイルでも新たな展開がみられる。
植物油の原料高騰影響続く
植物油市場では、バイオディーゼル向けなど世界的な食用油需要の増大、北米、南米、欧州など原料生産国の天候不順等に加え、37年半ぶりの円安水準を更新し加速している円安による原料調達コストの上昇、ロシアのウクライナ侵攻による穀物需給不安の高まりなども影響し、かつてない世界的な原料価格の高騰が続いている。農水省「令和5年植物油脂の油脂(原油)生産量及び在庫量」によると、2023年の植物油脂の生産量および在庫量の合計は155万トン(前年比4.4%減)、うち輸入は148万トン(同4.8%減)を占める。
大手各社では、家庭用、業務用ともに安定供給を前提とした食用油の段階的な価格改定を実施。食用油最大手の日清オイリオグループやJ -オイルミルズではこのほど、2024年10月1日納品分からの価格改定をリリースしている。
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