いつも業界人には必見の展示会ではあるが、今年は特に面白い。面白い理由は3つほどある。
1つは、健康食品産業が回復基調にあり、多くの企業に元気が戻りつつあることだ。市場は回復基調にあり、旺盛な消費意欲は市場を元気付けている。当然ではあるが、元気な企業による新しいトレンドの提案が復活してきた。2011年の市場を占うロコモ、冷え、オーガニックなどがそれだ。これらの商品や情報が勢揃いするが、関連セミナーはいずれも満杯だ。とりわけ拡充されたオーガニック市場も見所だ。食品、化粧品などオーガニック市場の全容が分かる商品も盛り沢山で、展示とセミナーで立体的にその概要がわかる。今年の健康博は市場拡大を背景に、新しいビジネストレンドが提案され、出展者と来場者のビジネスチャンスが拡大しそうだ。
2つ目は、受託企業の多くが海外にまで市場を拡大し、販売メーカーもそうした取り組みを加速させていることからグローバル化が課題であるが、健康博にその答えが見つかるかもしれない。海外からの来場者も年々増えているが、主催者企画で海外の進出セミナー(地域別)や海外からの出展企業とのコラボレーションのためのミーティングなども計画され、ビジネスチャンスを開く点で面白い。海外とつながった健康博にグローバル化のチャンスが広がっている。無論、UBMグループのネットワークで健康分野の展示会も世界に広がりつつある。
3つ目は地方の企業の参加である。今回は自治体なども支援し、地方発、国産素材の健康食品、機能性食品も勢揃いする。様々な地域の自慢の商品が東京ビッグサイトに結集する。通販や新たなビジネスに取り組む商材が探せる。また、ケンコーコムの後藤社長を囲み、各地域自治体の代表を迎えたシンポジウムも企画され、どのように地方発のサプリを世に出すか、その秘策も紹介される。
今年から、健康博の併催で、栄養士、薬剤師、健康運動指導者、サプリメントアドバイザーなどの有資格者に向けた「東京ヘルスコレクション」(事前登録が必要)もスタートする。3月16日から3日間は多くの業界人、ユーザーが東京ビッグサイトに集まる。皆さんもお見逃しなく。