今月16日から東京ビッグサイトで「東京ヘルスコレクション」が開幕する。「健康博覧会」がB to Bの国内最大の展示会であれば、「東京ヘルスコレクション」はB toプロシューマーの初の展示会となる。味の素、大塚製薬、エーザイ、小林製薬、日本水産、日本製粉、日清ファルマ、日清オイリオなど国内の有力企業に加え、カナダの最大手のサプリメーカーなどが自慢の商品を提案する。
来場者となるプロシューマー(本展示会ではユーザーでありながら栄養士、薬剤師、サプリメントアドバイザーなどの資格を持つ人々)とは「第三の波」に出てくるITジャンルの造語で、メーカー(プロデューサー)とユーザー(消費者)の間を埋める新しい人々と位置づけている。PCや携帯などにおける様々なツールなどは、正しくプロシューマーの手により改良が加えられている。実はサプリメントにもそのような時代が来るのではないかと、西沢氏(日経BPプロデュ―サー)と話していた。
メーカーが様々なサプリメントを製造提供し、ユーザーがそれを利用する。その間に、情報が必要であるが、使い方などは千差万別でサプリメントアドバイザーのような機能を持つ人々の介在で市場の健全化が図れるのではないかという事だ。既にドクターズサプリなどのように医者が介在したり、高齢者向けに栄養士が参加するサプリなど、用途別に様々な商品開発が可能になっている。ただ、現在は法整備が遅れ、剤型などで米国からの圧力で規制を撤廃するなど、ぼろぼろの法運用になり、混乱だけが進んでいる。医薬品と薬剤師のような関係で、サプリメントとサプリメントアドバイザーというような構図も検討の余地はある。通販が多い我が国の状況でも、コールセンターでサプリメントアドバイザーの導入が可能かなど議論は行われている。
「東京ヘルスコレクション」はそうした議論も先取りした。栄養士、薬剤師、健康運動指導者、サプリメントアドバイザーなどプロシューマーの集まる展示会として誕生する。栄養健康情報は、日本健康科学会の健康フォーラムやサプリメント認定財団などに委ね、中立性を確保した。既に多くの受講申し込みが続いている。次回は、サプリメントだけだが、化粧品や、健康器具などで信頼のおけるもの、エビデンスに基づくものなども拡充していく計画だ。すでに多くのメーカーから出展を検討したいと見学要望もあり、盛り上がりを見せている健康博と併催だが、入場資格者の事前登録(ネット)が必要だ。