食事摂取基準改定、高まるカルシウム摂取の重要性 鉄は耐容削除も 「プロテイン」「完全栄養食」などで引き合い
「日本人の食事摂取基準」が5年ぶりに改訂された。ミネラルでは鉄の耐容上限量を削除したほか、カルシウム摂取の重要性などを説いている。ミネラル素材は、美容プロテインや小中学生向けプロテイン、完全栄養食、介護食、シリアルへの配合が進むほか、大豆ミートのマスキング用途での活用も。原料サプライヤーは、「におい・苦み低減」「小ロット」などの訴求ポイントを打ち出し、差別化できる商品開発を後押ししている。
「食事摂取基準2025」鉄の耐容上限量削除
厚生労働省は2024年10月、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会の報告書を公開した。鉄について、従来の2020年版では耐容上限量(成人男性では50mg/日、成人女性では40mg/日)が設定されていたが、今回の改訂では耐容上限量の設定は見合わせることに。食事からの過剰摂取で健康障害を引き起こす明確な根拠が研究論文などで見当たらないことを理由とした。一般的な食事等に由来する鉄が過剰に臓器に蓄積する事例には、ヘプシジンの鉄吸収制御に関わる遺伝子等の異常が指摘されている。一方、遺伝子の異常がない場合、食事からの鉄摂取が多くなっても、ヘプシジンによる調節で鉄の吸収量は正常な範囲に維持されるとの報告があるとしている。
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