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【健康・美容飲料】市場は次のフェーズへ 

2024年度の健康・美容飲料市場は堅調に推移したものの、4年連続のV字回復には至らなかった。飲料受託製造企業への調査では、原材料や資材、光熱費、物流費、人件費等の製造に関わる様々なコストの高騰を受け、増収企業が前年比9ポイント減少となった。中国経済低迷によるインバウンド需要や輸出製品の減少も業績を押し下げた。一方で、免疫系や快眠・リラックス系、美容系など、機能性表示食品を受理した飲料の受注は増加傾向にある。また、口栓付パウチやスティックゼリーの需要は年々高まっている。小瓶ドリンクが主流だった市場は、ゼリー人気に加え、容器形態のバリエーション拡大している。受託製造企業の中でも瓶ラインでの製造品目の見直し、ゼリーライン導入など、新たな取り組みを始める企業が見られる。健康・美容飲料市場は次のフェーズに向かっていることがうかがえた。

■ゼリー類の需要が拡大

起床時、運動時、飲酒前、就寝前――など、日常生活の様々なシーンで手軽に利用できる健康・美容飲料やゼリー飲料、スティックゼリー。近年は、主力のガラス瓶だけでなく、PETボトル、ブロー容器、口栓付パウチ、三方シール、Tパウチ、カート缶、チルドカップ、紙パック―― など、容器形態のバリーションが拡大している。健康・美容飲料市場を見ると、新型コロナ収束を受け、口栓付パウチ入りのゼリー飲料は、食事置き換え、スポーツシーンでの利用などが再燃し、コロナ前を上回る生産量となっている。最近では、医薬部外品など医薬系パウチゼリーの開発も活発化しており、新たな顧客を獲得している。また、主力の小瓶入り美容ドンクは、国内のみならず、輸出案件が増えている状況。植物発酵エキスを用いた大瓶の酵素飲料なども安定した動きを示している。加えて最近は三方シール入りのスティックゼリーの需要が高まっている。

続きは、本紙3月19日発行号(1808号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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