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消費者庁、「機能性評価モデル事業」公募開始

shohishacho.jpg消費者庁(山王パークタワー)

 消費者庁の機能性評価モデル事業の公募が始まった(詳細は健康産業速報、健康産業新聞参照)。サプリメントの機能表示についての現実的な議論の第一歩となるか。産業界はもとより、消費者サイドにも機能表示を求める声は根強い。それらに答えられる評価モデルが構築できるのか、否か。健康食品産業の将来に係わる命運が今回のモデル事業に集約される。

 消費者庁が公募する事業「食品の機能性評価モデル事業の調査概要」は4項目からなる。(1)諸外国における機能性評価制度などの実態調査、(2)学術論文、研究機関などからのデーター収集、(3)海外における機能性評価状況、(4)機能性評価(評価パネル)で構成される。

 注目すべきは諸外国とのハーモナイゼーションに着目した点である。EUこそ取り組みの遅れはあるが、米国やアジアは、米国や日本の制度を取り入れ進化させて運用している実績もある。この間海外の制度については、多くの専門家が情報収集しており、それなりの情報の集約が出来そうだ。(4)の評価パネルでは、評価基準や品質管理基準も示され、その上での評価となるが、既にGMPや安全性ガイドラインは動き始めている。(2)が最大の注目点ではあるが、データーベースによる検索などが作業の中心になりそうだが、対象となる成分が注目点である。


 今回、消費者庁は10成分を提示した。セレン、オメガ3、ルテイン、コエンザイムQ10、グルコサミン、銀杏葉エキス、ヒアルロン酸などである。欧州で医薬品と位置づけられ多くの研究データーが期待できそうなものから、研究途上と見られるものまで様々である。要はどのような視点でチョイスされたのか、うがってみればその背景に何かあるのか、ないのか。マーケットベースともいえないだけに、ここでの評価が、事業仕分けではないが、どのように捌かれるのか、その辺りが、産業界の不安材料でもある。ただ、未知数の部分は大きいが、前に進むためのリスクはとらなければならないという見方もある。歴史的な作業の開始が目前に迫っている。どこが着手するのかも含め、注目が集まっている。

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