未曾有の大災害による影響が直撃した2011年上半期、健康食品受託製造企業は4割が経営良好だったことが、健康産業新聞がまとめた調査でわかった。一方で87%が何らかの形で震災の影響を受けたことが判明した。
調査は全国の健康食品受託製造企業約200社を対象に実施、83社から回答を得た。上半期(2011年1~5月)の経営状況を聞いたところ、「非常に良かった」(5%)と「良かった」(35%)の合計は40%。前年同期から3ポイント減少した。震災の影響などで「どちらともいえない」との回答が46%に上った。
上半期の景況感については、「好景気だった」との回答は9%にとどまり、77%が「どちらともいえない」。「不景気だった」と言い切るのは14%で、未曽有の大災害が及ぼした影響を測りかねている様子がうかがえた。東日本大震災による直接の影響を受けたのは27%。「間接的に影響があった」(60%)を加えると、9割弱の企業が何らかの影響を受けた実態が浮き彫りになった。
受注件数が伸びているカテゴリーは、「美容・美肌」が50票で断トツ(複数回答)。これに「ロコモ対策」が36票で続いた。上半期の人気受注素材トップは「コラーゲン」で35票を獲得。2位は「グルコサミン」の27票で、健食市場における “不動のトップ2” となっている。青汁市場の成長に伴い、「大麦若葉」が20票で3位となり、快進撃が続いている「プラセンタ」の16票を上回った。
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上半期に経営良好だったとする企業からは、「美容飲料の受注が増えた」「グルコサミンを中心に堅調」「青汁が好調」など、市場のトレンドに合致した受託が好調とする声が目立つ。また、既存顧客からの受注が好調とする企業が複数に上り、安定顧客と取引のある企業では震災の影響が限定的だった様子もうかがえた。(詳細は健康産業新聞6月8日号)