懸案の機能表示の評価モデルの概要が明らかになった。(詳細は速報の28日付か健康産業新聞11月2日号参照)機能性の評価は、文献データーを集計し、整理・解析し、研究デザインや研究内容情報を評価し、点数化していくもので、研究の質の評価などにも目配せした取り組みとなっている。
この評価モデルに対応して、11品目の素材データーをぶつけて、事実上の合否判定(6段階)がなされるわけだが、説明を受ける限り、科学的な仕切りの範囲ではあるが、動物実験などの結果も有意義なものは丁寧に拾い、「RCT一本やりでは困る」などの巷の声にも、(設計段階から配慮された)重厚な取り組みという印象をうける。こうしたことから、「11品目の多くが不合格になるのでは」「産業がつぶされるのでは」などの声には、関係者からは「大丈夫だ」とするコメントも少なくなく、場合によっては、産業界のこれからの努力目標が見えてくる教育的なモデル事業となる可能性もある。
さらに、国際的にも、米国や欧州の評価モデルの運用が袋小路に入る中で、機能表示評価の国際的な指標になる可能性もでてきた。実際に事務局からの「こうした評価モデルが出来上がれば、各企業レベルでも、文献を集約することで、表示の可能性を探ることが出来る」とするニュアンスの説明からは、今回の取り組みが、単に11品目の仕分けにとどまらず、持続的な事業としてみている節もある。
結論的には評価モデルのフローチャートを各素材が通ることで、機能性の度合いが、優・良・可・不可(機能性に否定的根拠があるか、根拠情報とみなせるものが殆どない)などで6段階に分類される一方、これらの分類に適合する機能表示を付加するという仕組みだ。あくまでも仕組みであり、これから11素材のデーターをぶつけ、仕組みそのものの汎用性も検討されるものと見られる。また、各論議論は非公開で、蓋を開けてみたらという不安も残るが、先ずは、バランスのいい容姿が見えてきたというところか登場したというところか。