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中国スパイ事件と健康食品輸出の怪しい関係

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 中国大使館の一等書記官のスパイ疑惑事件は、健康食品会社との係わりから、遂には「対中輸出促進事業」にまで広がり始めた。事情通からは「スパイ事件といっても、大使館員はだいたいスパイじゃないんですか?」と刺激的な禁句が返ってくるご時勢であるが、その是非はともかく、テレビでは健康食品会社の社長が覆面で登場し、事件の陰に女ありではなく、健康食品ありの様相を呈してきた。

 そうしたなかで驚くニュースが、30日の読売オンラインに掲載された。見出しは「中国スパイ疑惑、副大臣なぜ深入り」とし、「出頭要請されている中国大使館の一等書記官が深くかかわっていたのが農産物の対中輸出促進事業だった」と指摘している。

 この対中輸出促進事業というのは、「20万トンの米を輸出できれば減反必要なし」(筒井副大臣)ということで、「中国農業発展集団」と覚書を交わし、訪日視察団が大挙して来日し、新潟などの米どころを視察し、当時このニュースは大々的に報じられた。食品なら何でも輸出出来そうな話しが飛び交い、多くの企業が誘われた。ただ、原発事故で本命の米の話は立ち消え、どういうわけか健康食品だけが生き残っている?。なぜか?しかも、特区構想への投資話も出ており、中国進出に期待をつなぐ業者も少なくない。


 この件は、本来は農水省マターだったが、いつしかテーマは健康食品に衣替えし、協議会を通じて集金という利権ビジネスに変貌していく。中国進出ビジネスをテーマとする利権だが、自由貿易が行われるさなかに特権的なチャンスがあるのか。胡散臭さが指摘されていたが、後に自民党の西田昌司氏も予算委員会(3・19)で取り上げ、対中輸出促進事業をリードしてきた、樋口議員の秘書である田中公男氏について追及することになる(詳細は議事録)。が、いずれも、この時点では健康食品は深追いしていない。ただ奥は深く闇は濃い。(続く、関連記事は本紙へ)

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