統合医療セミナー「こころとからだ、免疫力」が先ごろ都内で開催され、講演「こころとからだの健康」(NPO法人市民と医療を結ぶ会理事長・中野隆男氏)と、講演「命の最前線『免疫力』」(NPO法人免疫療法懇談会理事長・酒生文弥氏)が催された。
中野氏は、「病気の元は、心が全て引き起こす」とし、①「心配」を「心配り」に、②「憂え」を「優しさ」に、③「冷たい温かさ(人に冷たく自分に温かい)」を「温かさ」に、それぞれ変えるよう努力することを強調。また、「がんは体温32~33度で生成しやすく、39度では生成できない」とし、がん手術と寿命について言及。「延命ではなく、自らの心の問題に着目し、人生に目的を定め、前向きな発想とその環境の持続に努力することが重要。西洋医学の医師に理解してほしい」と語った。
一方、酒生氏は、補完療法の主なタイプとして、①マッサージ、②心身(瞑想、ヨガ、自己催眠など)、③音楽、④鍼、⑤フィットネス、⑥食事・栄養、⑦サプリメント類と薬草類――の7つの療法に言及。「①マッサージ療法は、がんの段階によってプロトコルが決まっており、知識のない人では転移を進めてしまう可能性もある」「②心身療法は、自己催眠の活用で手術前後のストレス軽減の事例がある」「⑤フィットネス療法は最高のがん予防であり、メディカルフィットネスクラブが拡大傾向にある」などを紹介した。