第12回日本抗加齢医学会総会が「アンチエイジングの文明開化」をテーマに開かれ、全国から約4,400人が参加した。特別講演では、聖路加国際病院理事長の日野原重明氏が登壇し、1,000人収容の会場は満席となった。
同学会総会会長の斎藤一郎氏(鶴見大学歯学部病理学講座教授)は、「アンチエイジングという言葉は広く浸透してきたが、その情報が医療として一般社会に十分浸透し、文化として根付いたとはいえない。文明開化の中心地である横浜での開催を機に、アンチエイジング医学を文化レベルまで発展することを目指して開催した」と話す。
「抗加齢医学の発展の歴史と私の考えている加齢医学の内容」と題した特別講演では、聖路加国際病院理事長の日野原重明氏が、「遺伝子の影響よりも生活習慣が種々の慢性疾患を招く」と指摘。また、「老化は、生物として避けられない衰退減少である生物学的な概念であるが、老いは人間学的な概念」とし、老化に大きく影響を与えるのは食事習慣と運動であるとした。