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消費者委員会に失望感

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 健食表示のあり方について、消費者委員会のヒアリングが始まったが、レベルの低さと、議論の迷走ぶりに、傍聴者からはため息が聞こえた。辞めて頂きたいのは、法相だけではなく、消費者委員会そのものではないか。

 委員会の議論は始まったばかりだが、先の「消費者の6割がサプリを使用し、使用者の6割が満足」していて、「使用者の6割が機能表示を」という声など無視した議論で終始。消費者委員も主婦連などの発言も、暴走するばかり。ヒアリングは、渋谷区の保健所長の「健康食品の多様な表示相談に国や自治体の指針では対応出来ない」という説明で始まった。これに続いた主婦連の佐野事務局長は「誰が何をどこで作っているか分からない」と届出制・許可制の検討を迫った。 印象からは、厚労省が進める健食GMPや原料安全性の取り組みを知らないのであろうが。

 JAROの林氏が、「(JAROが行った警告で)健康増進法の適用は一件のみ」と説明すると、山口委員は「切れない刀」と称し、佐野氏は「表示ガイドラインを法律に」と声をあげた。常識的には法律にならないものをガイドラインにしているが、ガイドラインが法律になると、わが国の人々は法律の網の中で窒息することになり、流石に田嶋委員が「ミカンの風邪予防にも規制がかかる」と暴走にストップを。正しく、健康増進法はその成り立ちに、憲法違反ではないかという法曹界の声があった。


 米国では機能表示をめぐり、表現の自由をめぐり裁判で表示制度が変えられることになったが、そのような法律である。当時対策室長にこの点を正したところ「伝家の宝刀は抜かない」とし、仕組みにも歯止めがあった。要は竹光でいいのである。余りの迷走に、多くの傍聴者からため息が漏れたが、とどめは河上委員長の「錠剤・カプセルはやめたらどうか」の発言だ。やめたらいいのは河上委員長か、消費者委員会の不毛な議論か、無駄な時間ばかりが過ぎて行き、消費者の声は全く届かない現実を消費者庁はどう見るのであろうか。

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