統合医療

国際個別化医療学会に医療関係者ら150人

 「第15回国際個別化医療学会学術集会」が10日、都内で開催され、医療関係者ら150人が参加した。
 学会理事長の阿部博幸氏(医療法人社団博心厚生会九段クリニック理事長)は冒頭、「個別化医療の実践には、バイオテクノロジーだけでなく、患者のライフスタイルや環境を個々に見ることが重要」と強調。
 また、サポーティブセラピーとして漢方や温熱療法、サポーティブケアとして栄養療法や音楽療法、運動、マッサージなども一緒に育てていくことの重要性に言及した。


 会頭挨拶には、学会会頭の渡邊昌氏(公益社団法人生命科学振興会理事長)が登壇。
 「病気が誰のものか曖昧な日本では、現状は医師のものとなっている」とし、「個々の食と心と体のスピリチュアルなサポートをどうするかが根幹。医療は保険診療のみではない」と強調。
 また、会頭講演「個別化医療に必要な栄養学」では、栄養の問題点として、厚労省の食事摂取基準の決め方の理解が不足している点や、個々の吸収力の差が考慮されず集団の平均となる点、伝統的食養と栄養学の乖離している点などを指摘。
 対策として、不足を補う栄養療法から個別対応の必要量を摂る食事療法に言及した。
 さらに、自身の糖尿病闘病記にも触れ、「糖尿病は単に血糖を下げればいいという病気ではなく、充分な生活習慣の改善がなされていないと薬は効かない」と強調。「食事と運動の生活指導が何より必要」とした。

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