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2013年もチャンスは広がる

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 2012年の健康産業界は、問題を数え上げればキリはないが、概ね良好に推移した。人口の減少傾向が始まり、高齢化にも拍車がかかる中で、食品産業に限らずわが国の多くの国内産業が生き残りをかけた選択を迫られている。廃業か新天地への挑戦か・・・企業統合と競争力強化に向けた企業買収などは2012年の年末ギリギリまで紙面を賑わせた。

 2013年は更にこうした動きが加速するものと見られる。健康産業は相対的に魅力ある産業であるからだ。高齢者の増加も、生活習慣病の増加も、予防分野への意識の向上につながり、健康や美容、メタボからロコモヘと大きなうねりが始まっている。そこでは、健康機器もサプリメントも多くの消費者の関心事である。しかし、こうした産業が大きくなるためには、マーケットの潜在的な拡大が不可欠である。残念ながら人口の減少は、健康産業にとってもあらがえない現実である。

 一方で、糖尿病患者が9000万人の中国や6000万人のインドは健康産業の実力が評価される市場であり、歓迎される産業である。2月のメディケアフーズ展に、中国の食品や健康分野の視察団が来日する。背景には「中国で65歳以上の人口が12300万人、介護施設のベッド数を15年までに340万床以上増やす」(日経)などがあるが、中国にとって、介護、医療分野は待ったなしの状況である。2012年はハラル認証のセミナーも人気を博した。多くの企業が、中国がダメならインドネシアなどのイスラム圏へと舵を切ったためだ。海外市場はリスクを乗り越えてチャンスとすることが、企業人に課せられたテーマである。

 2013年も平坦な年にはならないであろうが、チャンスはある。久しぶりに、映画化された「レ・ミゼラブル」を覗いてきたが、人生は生きて行くことそのものが大変なことだと改めて認識させられ、また、フランス革命のエネルギーも感じたところだ。希望に満ちた年になりますように。

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