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機能性表示導入への横断的な産業人の議論を

 エグゼクティブ会議が道筋をつけ、日健栄協、健康食品産業協議会やJADMAが同一テーブルについた機能表示実現に向けた取り組みは、規制改革会議の画期的な答申を受けて、いよいよ具体化へ駒を進める時がきた。安倍政権の改革への思いを、産業界も総力をあげ受け止めて実現して行く心構えと体制作りが必要だ。健康食品産業協議会は制度設計に向けた横断的な産業人会議を招集すべきである。
 とはいえ、答申の革新性と現在のギャップは依然大きく、食品表示対策室などの機能は真逆の動きになる。当然、消費者庁はこの問題に極めて慎重で、行政としての立場からは法律の枠組みや消費者庁の機能からすれば止むを得ないところもある。
 産業界は、規制改革会議の答申と、産業界の総意、そして行政の立場も睨みながら、落とし所を探すことになるわけで、相当なリーダーシップが求められることは言うまでもない。問題点は幾つかあるが、①トクホ・栄養機能食品の制度外制度としてのサプリメントの機能表示の法的位置付けである、また、②企業責任で機能表示を進めるという手法が、行政に頼りきってきた日本の消費者に馴染むのかという問題を指摘する声も。③農産物の機能表示との整合性は? などの疑問も寄せられている。逆に、ヘルスクレームの整備とデータベースでの対応という手法も浮かび上がるが。


 それにしても、早くも認証団体の議論が浮上しているが、根本的な議論を進めて行くことが第一である。きちんとした枠組み、消費者にも業界にも、行政にも納得のできる制度設計が期限付きで求められている。
 
 しかし、もう一つ火を消しておかなければならない問題が、闇の部分である。健康産業の光が機能表示議論だとすれば、闇の部分は送りつけ商法の解決である。日健栄協はこの問題に答えたか? J A D M A は? 販売の主体は、産業界とは無縁でも、消費者被害はサプリメントで広がっており、販売メーカーも困り切っている。各団体を通じ、断固とした方針が示されるべきである。場合によっては、行政と共にこの問題を解決することも必要かもしれない。闇の部分を放置して、光の部分を取り込もうとしても、消費者団体やマスコミが攻撃の材料にすることは目に見えている。

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