テルモ㈱（東京都渋谷区、03-3374-8111）では、高齢者の寝たきりゼロと自立サポートのための商品開発・サービス提供に力を入れている。
　主に高齢者の歩行関係（転倒予防等）や栄養関係（とろみ剤等）、感染対策など、QOLを高める商品化に注力。先ごろ、同社初となる口腔ケアシリーズ3品を発売した。
　開発背景として、要介護高齢者に多く発症する誤嚥性肺炎の予防に着目。誤嚥性肺炎の原因は、咳や飲み込む際の反射神経活動の低下により、細菌が唾液と共に肺に流れ込む点がある。
　同社は、ドライマウスの雑菌増殖予防や嚥下反射の改善として、口腔ケアの「汚れを浮かして落とす」「しっかり汚れを取る」「汚れを口腔外へ出す」「保湿する」の流れを考慮し、『クリーンティッシュ』『オーラルジェル』『舌ブラシ』の3 商品を揃えた。
　病院向けを中心に、ホームページ「テルモネット通販」で販売、売上は2 年後に3 商品で2 億円を目指す。

　グッズでは、高齢者の転倒予防を訴求して開発した靴下を提案。伸縮性を利用し、つま先が上がるだけでなく、片手で履けるようツマミがついており、「歩きやすい」「フィットして履き心地がよい」と好評で、引き合いがあるという。
　「今後も、高齢者の活き活きとした生活をサポートするための商品開発やサービス提供に力を入れていく」という。