膝痛に悩む人は1,800万人――。
約1万2,000人の大規模コホートを分析した厚生労働科学研究の調査でわかった。
高齢者をはじめとした膝痛の割合は3割以上に。
これを10年度の国勢調査による性・年齢別人口比率を用いて計算した結果、男性は710万人、女性は男性の約1.5倍にあたる1,090万人と推定された。
また腰痛をもつ人は男女合わせて2,700万人に及んだ。
さらに追跡調査から年間111万人が要介護に移行している実態も浮き彫りになった。
研究班(主任研究者:東京大学医学部付属病院特任准教授・吉村典子氏)らは「大規模調査で貴重なデータベース。引き続き、統合コホートの追跡を行い、詳細な危険因子を明らかにし、運動器疾患による要介護状態の一次、二次、三次予防に寄与できるようにしたい」としている。