海藻由来の希少素材、ブレイクの兆し
抗メタボ・ダイエットを軸に機能性データの構築進む
海藻由来の機能性素材・フコキサンチンには抗肥満、抗糖尿、抗炎症、抗腫瘍などさまざまな作用があることが報告されている。
近年は、抗メタボを基軸に臨床試験による機能性データの拡充が進むほか、美容に関する研究成果もみられる。
課題点であったフコキサンチン含量の安定性、コスト面などについても、原料サプライヤー各社の取り組みにより改善され、扱いやすくなった。
業界での関心が高まりフコキサンチン事業を本格化する参入企業もみられる。
「希少性」「データ充実」「多機能」をキーワードにフコキサンチン市場がブレイクの兆しを示している。
フコキサンチンはカロテノイドの一種でコンブ、ワカメ、モズク、ヒジキ、アカモクなど褐藻類に含まれる微量成分。
同じ海藻由来のフコイダン以上に成分含量が少なく、1 kgの原材料から数10mg程度しかとれないとされる。
一方、海藻中のフコキサンチン含量が少なく、安全性、コスト面が市場形成へのネックとなり、今ひとつ盛り上がりを欠いていた。
しかし、原料サプライヤー各社による生産・加工技術などで、これら課題部分が改善され、市場はにわかに活気づいてきた。
フコキサンチンに関する機能性研究が進んでいることも大きい。
抗肥満作用、抗糖尿作用、抗酸化作用、抗腫瘍作用、抗炎症作用などに関する研究成果が国内外で解明されている。