甘味料だけでなく、機能性素材として市場構築へ
南米や中国などに分布し、日本では古くから生薬や天然甘味料として利用されていたステビア。砂糖の
数百倍の甘味成分を持ちながらも、かつ低カロリーの植物素材として、一般食品用の天然甘味料として幅広く利用されている。現在、市場流通量は約150tを超えている。また、甘味料とは別に、茎・葉から抽出したエキスを含む健康飲料をはじめ、化粧品、農業資材の原料として利用を広げている。ステビアは現在、甘味料の分野においてアジアや南米の一部の地域でしか食品添加物として認められていないが、2004年に行われたJACFA(食品添加物専門者会議)で、精製ステビア抽出物の暫定ADIが設定され、この結果、食品添加物としての世界的認可に向けて動きはじめた。米国ではサプリメント用途で伸長しているといい、国内では各社がエビデンスの蓄積を進めている。健康食品素材としての可能性を秘めるステビア市場を見てみる。