日本フードシステム学会秋季研究会が先月23日、東京大学農学部で開催され、石井食品による消費者参加型の食品開発事例や農研機構による農と食の連携事例など5 つの演題が報告された。
演題「アレルギー配慮食品の開発と消費者との連携」には、石井食品㈱京丹波工場工場長の宮坂秀一氏が登壇。
無添加調理から食物アレルギー配慮食への同社の変遷に触れ、「食物アレルギーを持つ子の親の会と連携し、アレルギー物質を混入させないためにどんな準備をすべきか、どのような情報を表示すると間違いを起こさないかをひとつひとつ確認しながら製造している」と紹介。
また、新宿区の若松川田クリニックと連携し、隣接のNPO法人イムクルスにおいて、塩分控えめメニューなどを一般向けに提供していることにも言及した。
このほか、講演「農産物の機能性に着目した新製品開発と今後の展望」には、九州沖縄農業研究センター主任研究員の後藤一寿氏が登壇。
機能成分高含有農産物として、高アントシアニン紫サツマイモや、高リコペントマト、高ケルセチンタマネギ、高アントシアニン黒大豆、高βグルカン大麦などを紹介した。